エピソード 学生時代~30代
公務員の優越感が崩壊した日
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公務員の優越感が崩壊した日
実際に防衛庁事務官に採用されて勤務地も決まった自分に
とって私自身は友人や知人に対して優越感でいっぱいで
あった。
中には明らかに僻みとも言える言葉をかける奴もいたが
概ね歓迎の言葉を掛けてくれた。
颯爽とスーツに身を包み出勤した私
公務員といえばオフィスがあってデスクワークをこなして
日々業務に励むイメージがあった。
いや、あって当たり前ではないだろうか?
しかし友人に振り捲いたこの優越感はいつまでも続く物で
はなかった・・
私の場合は厚生課と言う部署に配属されたのだが業務自体
の目的は例えば隊員が貯金や貸付、出産や入院などの機会
が生じた場合の事務手続きを行う部署で何ら普通だ。
だがここは自衛隊・・
掃除や施設の管理などの雑用も一般公務員なら清掃業者や
委託業者に任せる作業も隊員自体が行うのである。
バイトである一般省庁に勤めた経験があるが例えば床の清掃
ワックスがけや建物周辺の雑草取りや管理などは一般的に
考えれば清掃業者に頼んで職員は本来の業務に専念する筈だ。
だが自衛隊の職員は事務官でもトイレ掃除から施設周辺の草刈り
果ては射撃訓練場の整備業務まで駆り出される・・
それも本来の厚生課の業務を行いながら・・
作業時は朝に颯爽を着こなしたスーツは脱いで迷彩服に着替える
射撃訓練場でスコップを持って穴を掘る自分は
「俺は一生懸命受験勉強して合格した。そして大阪から何をしに
来たのだろう・・」と思った。
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